【USMLE】USMLE STEP2CKの勉強方法〜STEP1後7ヶ月間集中型〜

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筆者(ニャーゴロ社長)は医学部6年次にあたる2019年5月にUSMLE STEP2CKを受験し3digit-score 245点以上で合格しました。英語ネイティブではない筆者が準備期間7ヶ月でUSMLE STEP2CKを取得するまでの勉強法が、医学を学ぶ読者の方々の一助になれば幸いです。

5年次にSTEP1を終えてからというもの、日本の医学生界隈でのUSMLEの異常とも言える流行をシニカルな視点で眺めながらSTEP2CKの準備を気乗りしないまま進めていました。STEP1を勉強していた頃の純粋な憧れや挑戦心はいつの間にか消え失せて、北米の医学生の平均点である244点越えを目指して機械のように淡々とタスクをこなしていました。

“ニャーゴロ社長”担当作者からの重要なお知らせ

近年、近澤の尽力によってニャーゴロ探偵事務所(NTJ)の名前も広く知らしめられることとなった次第でして、”私(本名)”に「いつもNTJ見てます」とか「USMLE興味あります」とか「ニャーゴロ社長ですよね」とか話しかけてくれる熱心なNTJ信者の方いらっしゃいますが、”ニャーゴロ社長”は一つの架空のキャラクターでして、”私(本名)”と”ニャーゴロ社長”が同一人格ではないことはもちろんのことながら、同一意見を共有しているとも限らないことの周知を徹底したい所存にてこのような機会を用意していただきました。
例えるなら街を歩いている米倉涼子に声をかけるようなもので「ドクターX見てます!」ここまでは普通でしょう、しかし「手術うまいですね!」「どうやったら凄腕の外科医になれますか」これはおかしいでしょう。
また、古いの例えを使うならば”武藤敬司”と”グレート・ムタ”のようなもので、両者は全く別のストーリー上にある存在なのです。
さて”ニャーゴロ社長”は「USMLEはオススメできない」というシニカルな姿勢からUSMLE受験生、医学生を陰ながら応援する存在ですが、”私(本名)”はまた別の立場にいる点に注意が必要です。さらには、”私(本名)”は匿名でNTJに”ニャーゴロ社長”というキャラクターを提供することと、イラストを製作することに同意してはいますが、その他の一切の意思決定には関与しておりませんので”私(本名)”自身はいかなる苦情、トラブルも受けつけかねます点を明言させていただきます。
(この項終わり)

 

タイムスケジュール

USMLE STEP2CKの勉強方法はSTEP1ほど情報がありません。さらに、STEP1では聖書と言われるFirst Aidがあまり有効でないことから、教科書通読自体よりもオンライン問題集であるUSMLE World(後述)をやりこむことが唯一の鉄則のようです。またSTEP1以上に暗記がものを言う勝負だと思いました。
以下筆者のタイムスケジュールです。

 

時系列 内容
〜7ヶ月前 STEP1の勉強
7ヶ月前 First Aid通読を始める。
同時並行でFirst Aid Q&Aを解き始める。
4ヶ月前 First Aid Q&A終了。
オンライン問題集を開始。
USMLE World Qbankから開始。
2ヶ月前 USMLE World Qbank終了。
Kaplan Qbank開始。
USMLE World Qbank間違えた問題を解き直し。
はじめてNBME模試を受験する。
1ヶ月前 Kaplan Qbank終了。
USMLE Rx開始。
Kaplan Qbank間違えた問題を解き直し。
本番 3digit score 245以上でUSMLE STEP2CK取得。

 

使用した教材

使用した教材について、簡単なレビューも含めて記載しました。STEP1の勉強を始めるハードルの高さに比べるとなんというハードルの低さ。英単語もわかっているし、オンライン教材とも長い付き合いです。さあリベンジしましょう。

教科書

First Aid for the USMLE STEP2CK 9th

クソほどにも使えないといった声が多く寄せられる悪名高い教科書。とりあえずFirst Aidということで筆者は1回通読。たしかに問題を解けるようにはならないが、出題分野の把握・基礎知識の確認として通読する価値はあるのではないかと思います。あと最終章のRapid reviewは秀逸な出来な気がします。一見の価値あり。

Master of the Borad

通称MTB。筆者は感染症と産婦人科が苦手というか知識不足を感じたために購入&章別に購読(3割くらい)。STEP2CKを意識したミニテストがついており、TIPSという項目で小手先のテクニックを仕入れることができます。通読する価値があるかは不明です。

 

総合問題集(紙)

First Aid Q&A for the USMLE Step 2CK EDITION(1000問)

IT時代に紙から始めるルーティンにこだわった筆者。正答率6割くらい?問題の傾向や文章量を掴むには十分。STEP1の知識とそれなりの臨床の知識があればそこそこ解けるなあという印象です。

 

総合問題集(オンライン)

USMLE World Qbank(2500問)

初めて契約したオンライン問題集、筆者は「6ヶ月+UWSA模試2つ」のセットを購入。実際は2ヶ月かかりました。解答解説は全て読みましたが、治療やオーダーする検査を問う問題の解説のフローチャートが秀逸。CK対策の一番の肝はUworldで間違えた問題を繰り返すことと、フローチャートを暗記することだと思います。難易度は本番に近い気がします。正答率68.3%
リンク:https://www.uworld.com/step2ck/step2ck_home.aspx

Kaplan Qbank(2108問)

2番目に契約したオンライン問題集、3ヶ月セットを購入。実際は1ヶ月半で終了。解答解説5割ほど読みました。難易度は無駄に高め。難問を暗記するよりもUworldの類問をしっかり正解することが大事だと思います。正答率67%
リンク:https://www.kaptest.com/usmle-step-2ck

USMLE Rx(2387問)

3番目に契約したオンライン問題集、1ヶ月セットを購入。本番まで時間がなくて実際は約600問しか解けなかった。やたらと簡単なので直前の自信回復に最適。全部やるのはアホらしい気がします。正答率82%
リンク:https://www2.usmle-rx.com/content/step-2-ck-qmax

 

模試の成績

NBME模試は46問×4ブロック、UWSA模試は40問×4ブロックからなる、1日がかりで受験するオンライン模試です。NBME模試のスコアは10〜20点低めにでるようなので注意が必要です。個人的には問題文の長さも短いしスコアも参考にならないのでNBMEは他の人の成績と比べる以外はあまり有用でない気がします。さらにNBME7は異常に低い点数がでるようなので回避しました。UWSA模試について、UWSA1は5〜10点ほど高めにでます。UWSA2は最も正確なスコアがでるので大事に受けましょう。

6週間前

NBME 6 予想スコア226
合格点には届いているようで安心

1ヶ月前

UWSA 1予想スコア250
目標スコアに近づいて満足。ただ、ラスト1問で時間切れのブロックもあり英語速読に不安を残す。

3週間前

NBME 8 予想スコア222
点数ダウンに少し落ち込むも、NBMEなんてあてにならねえと開き直る。

2週間前

UWSA 2予想スコア240
240を超えるかどうかが勝負だと思っていたがぴったり賞獲得。本番のパフォーマンスで240点を超えることを目標にボクサーばりのコンディショニングを始める。

1週間前

Free120 82%
1時間で1ブロック解き終わるかどうかが不安だったが、そこそこ急いでやれば間に合いそうで安心。

 

受験に関連した費用

USMLE STEP1受験にかかった費用についてまとめました。これには触れないでいきましょう。

内容 費用
USMLE STEP2CK 14.9万
USMLE First Aid 0.9万
USMLE First Aid Q&A 0.9万
Master of the Board 1万
Uworld(6か月) 4万
Kaplam(3か月) 3万
USMLE Rx(1か月) 1万
NBME(模試) 0.6万×2=1.2万
飛行機代 3.9万
合計 30.8万円

 

未知への挑戦!的な雰囲気が漂うSTEP1に対して、STEP2 CKはいよいよただの資格試験です。STEP1を終えた後の方なら適当に勉強してもまともな点数を取れるでしょう。肩肘張らずに気楽にやりましょう。

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