
水泳が最強の運動な理由「水泳の身体的・精神的メリット 」
水泳にはたくさんのメリットがあると言われています。年代を問わないスポーツとも言われており、子どもからお年寄りまで、それぞれの年代に合った楽しみ方があります。自分のペースで楽しむことができるスポーツ、それが水泳です。それでは具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
水泳は年齢を問わないスポーツです。それぞれの年代に合った楽しみ方があり、手軽に始めることができ、お金もあまりかかりません。また、水泳はダイエットや”引き締まった体”づくりにとても適しています。そして、身体的なメリットのみならず精神的なメリットも多いようです。水泳は心身ともに健康にしてくれるスポーツなのです。
で、水泳の何がいいのか?
運動強度が大きい
運動強度って何かって言いますと、活動・運動を行った時に、それが”安静状態と比べて何倍のエネルギーを消費するか”でその活動の強度を示すものです。METs(メッツ)とよばれる単位が用いられます。例えば、座って安静にしている状態が1メッツ、普通に歩いているときは3メッツといった感じです。厚生労働省が”運動強度(メッツ)と活動の表”を公表していて、それをもとに簡単な表を作ってみました。
METs | 活動内容 |
---|---|
1.0 | 安静座位 |
2.0 | 歩行 |
3.0 | ボーリング |
4.0 | 水中運動, 卓球 |
4.5 | バドミントン, ゴルフ |
5.0 | 野球 |
6.0 | バスケ |
7.0 | サッカー, テニス |
10.0 | ラグビー, 空手 |
11.0 | 水泳(バタフライ) |
この表からも、水泳は運動強度が大きいことが分かります。ところで、ある運動による消費カロリーは、この運動強度 METs を用いて次のように計算できます。
消費カロリー(kcal)= 1.05 × メッツ(METs) × 時間(h) × 体重(kg)
つまり、運動強度の大きい運動をした方が、効率よくカロリーを消費できるということです。
水泳は運動強度が大きいスポーツだから、効率よくカロリーを消費することができると言えます。
全身運動
水泳は、普段使わないような部位の筋肉も含め、全身の筋肉を使います。そのため、消費カロリーも大きく、同時に、全身の筋肉が鍛えられます。
また、全身の筋力が向上することで、基礎代謝が上がります。基礎代謝とは、何もせずにじっとしていても生命活動の維持のために消費されるエネルギーのことです。この基礎代謝が上がると何が良いかというと、いつもと同じ生活活動量であっても、より多くのエネルギーを消費できるようになるため、太りにくく痩せやすい体になることができると考えられます。
メリハリのある引き締まったカラダ
水泳は、全身の筋肉、とくに、”インナーマッスル”と呼ばれる体の内側にある筋肉(=体幹)が鍛えられやすいことが知られています。体幹が鍛えられることで、メリハリのある引き締まったカラダづくりにつながります。ダイエットにも効果的です。
心肺機能の向上
とくに、注目したいのが、最大酸素摂取量の増加です。まず、最大酸素摂取量って何かって言いますと、”1分間に体重1kgあたり取り込むことができる酸素の量(ml/kg/分)”です。この最大酸素摂取量が大きいということは、つまり、体内への酸素供給能力が優れているということになるので、効率よく酸素を利用できます。
ちなみに、”運動強度”が高くなったり”運動継続時間”が長くなったりしても、体内に十分な酸素を取り入れ、利用することができる能力こそが全身持久力です。そのため、しばしば最大酸素摂取量は全身持久力の指標として用いられます。
この最大酸素摂取量を増やすためのポイントは2つあって、1つは肺活量を増やす。そもそも呼吸に使用する肺容積のキャパシティを大きくした方がいいよねって話です。もう一つは、ガス交換率を高める。肺における”肺胞”とよばれる場所では、酸素を体内に送り込み、二酸化炭素を体外へ排出するという交換作業が営まれています。これが「ガス交換」です。
実はこのうち、水泳で主に鍛えられるのはガス交換率の方です。肺活量は、空気を吸ったり吐いたりするとき、肺を膨らませたりしぼませたりする筋肉(呼吸筋)を鍛えることで増加が見込めます。水泳は、水中で呼吸を止めることを強いられる(呼吸が制限される)ため、他の運動競技に比べれば、「沢山吸おう」「沢山吸ったら沢山吐こう」などと”意識して”呼吸することで、ある程度、呼吸筋が鍛えられる効果があると思いますが、そこまで直接的に呼吸筋を鍛えるものではありません。
ガス交換率が増加することで、最大酸素摂取量が増加する。(=心肺機能の向上)また、上記の通り、これにより全身持久力も向上することになります。
喘息によい?
プール内は、湿度が十分にあって気管支内が乾燥しずらいことや、心肺機能の強化といったことから、とくに、子どもの喘息に良いと言われているそうです。(予防や改善といった意味で)
肩こりの解消
水中では、全身に水圧がかかることで筋肉や血管が収縮します。その分の水圧に対応するために心臓が血液を強く送り出すため、血流の向上が期待できます。全身の血流やリンパの流れがよくなることで、肩こりだけでなく、むくみなどの解消にも効果的であると考えられます。また、血行が良くなることで冷え性の改善にも効果的であるようです。
ストレス解消
実は、水泳してるときってたくさんの汗をかいています。でも、汗をかいているという実感はあまりないですよね。汗をかきながらも冷たい水を感じる事ができるので、他のスポーツと比べて不快感がなく、ストレスを解消しやすいという点が一つ。もう一つは、浮力によるリラックス効果です。水に浮いているだけでも体の力を抜くことができ、リラックス効果につながると言います。
心疾患や生活習慣病の予防や改善
”心肺機能の強化”や”効率的な全身運動”などといった点から、水泳には心疾患や生活習慣病に対する予防・改善といった効果が見込めます。
でも、注意点もある
水中では、水に体温を奪われてしまうので、”体の冷え”には注意が必要です。また、水泳をしているときは、水中であっても知らず知らずのうちに大量の汗をかいています。なので、気づかぬうちに”脱水症状”に陥りやすいです。そうならないためにも、こまめな水分補給が大切です。