【医療とIT】AI研究の第一人者「面白いこと、新しいことやるのがとにかく好き」

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今回は、AI研究の第一人者、北海道大学大学院情報科学研究科 教授の川村秀憲 先生に取材および対談をさせていただきました!川村先生は、研究者としてのバックボーンを持ちつつ、同時に事業家でもあります。現在では、様々な事業やベンチャー企業の立ち上げに携わっておられるそうです。

医療とIT

ぼく自身、以前から”医療”と”IT”の結びつきにとても関心を持っていて、医学生という立場から医療とITを結び付ける存在になりたいと思っていました。そんな中、とある飲みの席にてAI研究の第一人者である川村先生とお会いする機会がありまして、今回の取材のアポを取らせていただきました!

川村先生は、1973年北海道釧路市生まれで、 2000年3月北海道大学大学院博士後期課程修了。 同大学助手、准教授を経て2016年に同大学教授になられています。現在は、研究者としてのバックグラウンドを持ちつつ、様々な事業を手掛けておられ、また、ベンチャー企業の立ち上げなどにも携わっているそうです。

――そもそも、先生がプログラミンを始めたきっかけって何なんでしょうか?

もともと、パソコンをいじって遊んだり、プログラミングをするのが好きでした。本当に一番最初にプログラミングをしたのは、たしか小2とかの時だったと思います。もっと言えば、工作とかもとても好きでした。

プログラミングって作った通りに動くじゃないですか。で、その一つ一つのコードが組み合わさっていくと、それがやがて自分の思惑をも超えるような機能を持つようになる。それが凄いなって思ってました。それで、大学でもそういうことがやりたいという気持ちがあったので、北海道大学工学部へ進学することを決めました。

学生の時にとても衝撃を受けたニュースがあって、それが、1997年にIBMのスーパーコンピューター「ディープブルーDeep Blue」が、当時チェスの世界王者だったゲイリー・カスパロフ氏と対戦し、この世界チャンピンを打ち負かしたことです。ディープ・ブルーの開発者たち自身はチェスの実力的には当然、世界チャンピンには勝てないわけですよ。でも、彼らが集結して組み上げたシステムが結果的に世界チャンピンに勝ったわけですよね。これって、コードを一つ一つ組み上げていって、それがついには自分の思惑をも超えていくっていう部分にも通じるんですけど、やっぱりそこが面白いなって思いました。

研究の道へ

当時、コンピューターがチェス世界王者を倒したように、コンピューターの持つ可能性はとても大きいと感じていて、人類や社会が将来ぶち当たるであろう困難もコンピューターの力で解決できるようになるはずだと思っていました。

それで、とことんIT分野の研究をしたいということで、研究の道に進むことにしました。とにかく、「自分のやりたいことをやる」っていうのがあって、普通に就職して会社員やってたら自分の本当にやりたいことに時間割けないな、と思ったのも研究の道に進んだ理由でもあります。

事業家としての始まり

――なるほど。現在、先生は研究者でありながら、事業家でもありますよね。事業方面に大きく関わるようになったのはいつ頃からなのでしょう?

研究者として活動している中で、自分が研究していることをより直接的に”社会でつかえるもの”にしたいと思うようになりました。それで、その頃はすでに教授になっていたので、自分の好きなこと・やりたいことをとことんやろうと思い、当時ベンチャーブームが起こっていて、それに乗っかって「調和技研」というベンチャーを立ち上げました。これが、そもそもの始まりですかね。その後に、サツドラホールディングスの社長らと「AI TOKYO LAB」という会社を立ち上げたりもしました。

自分でベンチャーを立ち上げて試行錯誤しながら会社を回していくうちに、同じ価値観をもった人や、僕らのやってることを面白いと思ってくれたり、理念に共感してくれた人たちが自然と集まってきました。それで、次第に会社を回していくっていうことに対するノウハウだったり、人脈だったりが備わってきて、そこからいろいろな事業にどんどん関わっていくようになりました。

――では、先生が事業を起こすうえで「これが一番大切だ」というものは何ですか?

それは、仲間です。いくら自分が技術やスキルを持っていたり、どんなに優れたアイディアを持っていても、必ずしもそれが事業化して成功するとは限らないと思うんです。で、やっぱり自分ひとりができることって限界があるんです。一人の力じゃ無理っていう。だから、同じ価値観・理念やスピード感だったりを持っていて、それを共有できる仲間で集まってみんなでプロジェクトを進めるっていうことが一番大切なんです。そうやっていると、”類は友を呼ぶ”じゃないですけど自然と人って集まってきて、同じ事業家の人だったり、メンター(指導者、助言者)となるような人だったり。そうすると、取らなくてもいいリスクを取らなくてもよくなったり、自分が持ち合わせていなかった知識だったりを得ることができるんです。そういう人たちが仲間に加わってくれることで、それまで自分たちが頓挫していたようなことがスッと解決したりします。そうすることで、それぞれが自分のやりたいことに集中できる環境が整っていく。すると、次第にスピード感も出てくる。

とにかく、面白いことやりたい・新しいことやりたいっていう仲間で集まることが何より大切ですね。無邪気に楽しいことを追い求めて、実際に行動できる人。意外にそういう人って少ないんですよ。あんまり多くない。なので、まずはそういう人たちと出会って知り合うのがとても大切だと思いますね。

現在では、そういったことから、今まで会ったことのない職種・業種の人たちと会ったり、やったことのないことに挑戦したり、行ったことのないところへ行ってみたり…。とにかく、外へ外へと向かうようにしています。自分が今いるフィールドの中で正解だと思っていたことが、一歩その外側の世界から見てみるとそれが正解とは限らない、ということは多々あります。なので、自分のフィールドを極めつつ、その一方で常に外の世界へ向かっていく。これが重要なことだと思います。

――なるほど。ぼくも先生のおっしゃる通りだと思います。ぼくも、いま、とにかく面白いこと、楽しいことをやりたい!という気持ちで動いています。先生、もしよろしければ、先生がいま立ち上げておられるベンチャープロジェクトにぼくも混ぜていただけませんか?

いいですよ。ぜひ、一緒に面白いことができるといいですね。

――ほんとうですか?!ありがとうございます!ぜひ、よろしくお願いいたします!!先生、本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

ぼくは医学とか抜きにして、純粋にIT分野が大好きでしたので、今回 川村先生のお話を聞くことができて、本当にうれしかったです!川村先生 本当にありがとうございました!

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