
シカゴから緊急来日!STEP2CKを完全攻略「その程度かよ、米国医学生」【US!!ニャーゴロ社長】
USMLE STEP2 CK の合格を踏まえて、シカゴでの臨床実習へ旅立ったニャーゴロ社長。今回、シカゴから帰国した彼が、米国での臨床実習の様子を日本との比較を通して語ってくれました。
STEP2CK 米国医学生の平均をちょい越えしたニャーゴロ社長

ちかざわ シカゴから帰ってきたんだね。
ニャーゴロ やっと日本に帰ってこれたぜ。
ちかざわ よかったな。
ニャーゴロ 4週間もアメリカにいると日本食が恋しくなったね。
ちかざわ シカゴには何か思い入れがあったのかい?
ニャーゴロ 全くないのさ。
ちかざわ ところで、米国医師免許へのステップを順調に駆け上がってるみたいだね。
ニャーゴロ ああ。STEP2CKまで終えられて本当に嬉しいよ。
ちかざわ 聞くところによると、STEP1に引き続き、とんでもないスピードで、かつ米国医学生の平均点も超えて、STEP2CKを合格したみたいだけど、すごいね!誇りに思うよ。
ニャーゴロ ありがとう。早くECFMG certificate(米国医師免許)を取得したいなあ。
ちかざわ うん。STEP1からSTEP2CKまではどんな感じだったの?
ニャーゴロ ご存知のようにSTEP1は基礎医学寄りの知識、STEP2CKは実臨床寄りの知識が問われるんだけど、STEP2CKは日々の実習内容や日本の医師国家試験に近い出題だったから取り組みやすかったよ。
ちかざわ なるほどね。周りで、在学中にSTEP2CKまで取ってしまう人っていないんじゃない?
ニャーゴロ そうだね、ECFMG certificate を取得する日本人は毎年 60人くらいだから、STEP1に合格してその先に進む人は案外少ないのかもしれない。
ちかざわ そんなに少ないの?!一体、君の目的は何なんだい?
ニャーゴロ 興味本位さ。
ちかざわ シカゴでの生活について教えてくれよ。
シカゴでの臨床実習

ニャーゴロ 何が知りたいんだい?
ちかざわ まずは、どのくらい滞在していたんだ?
ニャーゴロ 4週間だよ。
ちかざわ 約1ヶ月か!具体的に、シカゴでの臨床実習はどんなカリキュラムだった?
ニャーゴロ 大学病院の総合内科でアメリカの医学生と同じ立場で実習に参加したんだ。実際に病棟チームの一員として、毎日1人〜2人の患者を担当して回診でプレゼンしたりカルテを書いたりしてたよ。
ちかざわ すごい!実際に、患者さんを担当するのか!日本の病院実習では、あんまり聞かないね。
ニャーゴロ そうだね。日本でも診療参加型臨床実習ということで見学ではない実習を行う傾向にあるけど、アメリカでは比較にならないくらいに医学生が診療に参加しているんだ。例えば一番驚いたのが、担当患者が食思不振を訴えたときに、医学生が精神神経科にコンサルトの電話をして、返事をもらって治療方針を考えて、指導医にプレゼンして承認をもらって実際に治療に反映されるということがあったんだ。
ちかざわ 医学生の現場への介入度が日本とは段違いってわけだ。それに比べると、日本の病院実習ってなにか物足りないんじゃないか?
ニャーゴロ 日本の医学生とアメリカの医学生に臨床能力で現時点で大きな差があることは確かだね。でも、そこは医学教育制度の違いもあって、アメリカの医学生は日本の初期研修医のような業務も担当していてその分早熟だと思うんだ。
ちかざわ シカゴの病院での一日のワークフローはどんな感じだったんだい?
ニャーゴロ まずは朝6時に医局集合さ!夜の間に3人くらい新患が入院しているから、現地医学生と相談して自分の担当患者を決めて、カルテを読んで、診察、プレゼン作成をして8時半からの准教授回診でプレゼンする。正午に回診が終わった後はカルテを書いたり、治療方針を文献で調べたりして夕方には家に帰る感じかな。
ちかざわ 日本での病院実習に比べると、なんだか想像以上にハードそうだ。日本では、回診する教授のあとを、学生たちが何となくついて回ってるだけっていうイメージがあるけど。
ニャーゴロ 日本ではそんなに朝早く病院に行くことはないからびっくりだよね。極め付けはアメリカの医学生は土日も片方は病院に行くんだ。実習内容に関しては、日常的に医学生が治療方針を考えて指導医とディスカッションするシーンが多くて感心したよ。日本ではそんなこと少ないからね。
ちかざわ じゃあ、日本とアメリカの医学教育制度。どっちが良いのだろう?今の話だけを聞くと、アメリカの医学教育の方が優れているような印象を受けるけど。
ニャーゴロ どちらも最終的な臨床医としての到達点が同じなことは大前提として、アメリカの医学教育は短い育成期間で育てる点で優れていることは確かだと思う。彼らは4年生の一般大学を卒業してからメディカルスクールに入学して来て、メジャー科のみを重点的に回って臨床医としての基礎を作るんだ。一方、日本ではマイナー科も含めてローテーションしながらゆっくりゆっくり医学生を教育していくよね。どちらが良いと一概には言えない。
ちかざわ そのようだな。どちらにせよ、一人前の医師となるまでの道のりは険しいってことだよな?
ニャーゴロ そうだね。特にアメリカの医学生は本物のエリートだと感じたよ。全員一流大学を素晴らしい成績で卒業しているし、一緒に実習していて基本的な医学知識やそれを臨床へ応用することに関しては現時点で太刀打ちできないと思った。
ちかざわ 最後に、そんな君から全国の医学生に何かメッセージをくれよ!みんな聞きたがっているよ。
ニャーゴロ 嫌なこった。
シカゴお疲れ様です。
私もアメリカでの臨床実習を考えておりますが、実習先はどのように見つけられましたか?
コメントありがとうございます。ニャーゴロ社長です。
私は所属大学の協定校で実習を行いました。協定校以外で実習先を探す難しさは私も理解していますが、残念ながらお役に立つことはできません。
(先生のことは某SNSで時折拝見しております。記事まで見てくださって光栄です。)
コメントしたのが誰かが分かるんですね。てっきり分からないのかと思っていました(笑)
協定校以外で探していて苦戦していた所に、この記事を見つけたので思わずコメントしてしまいました。
実習の様子だけでも、とても参考になります。先輩の背中を追って頑張ろうと思います。ありがとうございましたm(_ _)m